OpenAI、Cerebras Systemsと100億ドル超の提携を締結 AI推論チップで高速化へ

OpenAIはCerebras Systemsと推定100億ドル超の合意を結び、750MWの計算容量を今後3年間で購入する。AIモデルの高速推論に特化したこの提携は、Sam Altman CEOの利益相反も指摘されている。
提携の概要
OpenAIはSam Altman氏率いる企業として、Cerebras Systemsと合意に達した。このスタートアップはAI専用の先進チップを設計し、AIモデルの実行を最大限高速化することを唯一の目的としている。この提携は焦点の変更点だけでなく、利益相反の存在により特異なものだ。The Wall Street Journalの情報筋によると、この合意の価値は100億ドル超と推定されている。
Cerebras Systemsとは
カリフォルニア州Sunnyvaleに本拠を置く同社は、2015年にAMDが2012年に買収したSeaMicroの元エンジニアらにより設立された。CerebrasはAIモデルの推論段階、すなわち実行に特化したAIチップを設計している。
高速推論の重要性
ChatGPTなどのAIモデルを使用する際に見るのは推論の結果だ。モデルによって「書き込み」速度が異なり、応答のテキスト表示速度はトークン/秒で測定される。通常、NVIDIAのチップは訓練段階に優れるが、推論ではそれほどではない。Cerebrasや最近NVIDIAが「買収」したGroqのチップは、モデルを高速実行し、極めて高いトークン/秒を実現するよう設計されている。
AIの次の課題:速度
NVIDIAによるGroqの最近の「買収」は、Jensen Huang氏率いる同社が超高速推論チップを欲していたことを示す。OpenAIもCerebrasとの合意で同様を目指す。AIモデルは多くの場面で優れた性能を発揮するが、企業は完璧さに加え、応答をほぼ瞬時に表示する高速性を求める。
計算容量の確保
この取引はOpenAIのもう一つの目標を支援する。即ち、AIモデルの需要が今後数ヶ月・数年で爆発的に増す見込みから、可能な限り多くの計算容量を確保・予約することだ。WSJによると、OpenAIは9億人超の週間アクティブユーザーを抱え、幹部は計算容量不足を繰り返し指摘している。
Cerebrasの成長
この合意はCerebrasの市場地位を強化する。同社は10億ドルの投資ラウンドを交渉中で、評価額を現在の81億ドルから220億ドルへ3倍に引き上げる見込みだ。過去にPitchBookによると18億ドルを調達している。
利益相反の問題
この合意の注目点は、OpenAI CEOのSam Altman氏がCerebrasの投資家であることだ(Cerebrasのウェブサイト下部参照)。また、同社の企業は過去にCerebras買収を検討したが実現しなかった。これにより、Altman氏が両面で利益を得る可能性が懸念される。
支払いの課題
この新合意はOpenAIの債務履行能力に関する議論を再燃させる。2025年の収入は130億ドルだったが、Oracle、Microsoft、Amazonとの契約総額は約6兆ドルに上る。これをどう捻出するかが課題だ。





